幸運を呼ぶ?『金色のヒラメ』

通常の体色とは異なる『金色のヒラメ』の展示を2024年1月16日から開始しました!

金色のヒラメ
展示開始日2024年1月16日(火)~ 
※状況により、展示の変更および中止となる場合がございます。
展示場所出会いの海ゾーン「大洗の生物1」水槽(館内3F)
展示個体全長:70.0㎝ 体重:2.5㎏

昨年12月9日(土)に一般の方から「釣った魚体が黄色のため水族館に寄贈したい」と連絡があり、当館にやってきました。同日に鹿島沖30m地点で釣り上げられたこのヒラメの体色は黄色よりも白みの強い、輝くような金色に近い色だったため、『金色のヒラメ』として「大洗の生物1」水槽にて展示をしております。

ヒラメは茨城県の県魚であり、同じ展示水槽には茨城県が漁獲量1位を誇るイワシの仲間のマイワシも展示していることから、自然の不思議と茨城県の海の豊かさも知っていただける展示を実現しました。

(メラニン)が本来の個体よりも少ない色素異常の個体ではないかと考えられます。これまでも漁師や一般の方から連絡をいただいて、珍しい体色のヒラメが水族館にやってくることが数年に1尾程度あり、珍しい体色を持つ詳しいメカニズムや発生頻度は不明ですが、自然界でも稀に見られる現象です。

このように、通常の体色と異なる目立つ色をしていると、エサとする生物に見つかってしまいやすく、捕食する際に不利になってしまったり、敵となる大型の魚類に狙われやすくなったりするなど、海の中で生き抜くことは通常のヒラメよりも困難となります。目立つ体色を持ちながら、現在の全長70.0cm近くまで成長することは大変珍しいことであり、今回展示した「金色のヒラメ」は幸運の持ち主とも言えるかもしれません。ぜひ展示を通して、生命の不思議を感じてください。

通常の体色のヒラメ

ヒラメ (ヒラメ科)

分布        日本海を含む太平洋西部 

水深が200mよりも浅い沿岸の砂泥地に生息し、主に海底に住む小魚や 小型甲殻類を食べる。最大で全長1m、体重10kgまで成長する。茨城県の「県のさかな」に選定されており、茨城県産のヒラメは「常磐もの」と呼ばれ高い評価を受けています。